小学校低学年の息子をもつ卯野ハンナです。
性の話はお金の話と似ています。あまり口にだして話すものではないと思っていませんか?
話題に出ない分、家庭内での性教育の大切さは子供たちが保育園児のころから気になっていました。
しかし子供の性教育と言っても専門的な知識なんてないし、私自身が親から教えてもらったこともない。
どこから話しはじめようかと思った時に、子供たちが本好きなことに注目して性教育の絵本や児童書を探すところからはじめました。
今日は男の子について書かれている「おちんちんの話」を紹介します。
これ、ママも一読してほしい本です。
この記事でお伝えする内容↓
- ママにも読んでほしい理由
- 本の基本情報と概要
- 「おちんちんの話」の感想
小学校低学年の男の子におすすめ性教育本 ママが読んでも勉強になるこの1冊
主人公の男の子の日常を描いた本で、成長することが楽しみに思える1冊です。
作者は幼児向けの性教育の絵本「おちんちんのえほん」を書いた山本直英さんです。
山本さんの作品は単純な体のつくりを説明するものではなく、性を理解することで自分や相手を大切にすることを学ぶような作風です。
とくにこの「おちんちんの話」は、お母さんたちや学校の先生から「男の子の性教育の絵本がほしい」という期待の声により作成された本だそうです↓
思春期直前までの男子に、「自分の体に責任をもつ、体の主人公になってほしい」という大人たちの願いを込めて作成したのが、この絵本なのです。
引用元:「おちんちんの話」34ページ一部より引用
あとがきの一部を引用させていただきました。
最近の子供むけの性教育の本の中には、参考文献としてこの「おちんちんの話」や山本さんが書いた本が掲載されていることもあります。
山本さんが長く性教育の大切さを呼びかけ、性教育の講師として代表的な存在だということがわかりますね。
さて本の内容ですが、主人公の太郎君の日常です。
お父さん、お母さんが登場し、対話の部分も多くあります。
この中で男の子が自然と疑問に思うことをお父さんやお母さんに聞きます。
困る質問が多いことは言うまでもなく(苦笑)
ママにも一読をおすすめするのはここですね、男の子にいきなりこの質問をされたら返事に困るときの良いお手本です。
体の機能的な部分をとくにお子さんに話したい、または子供に読んでほしいなら北沢京子さんの「男の子のからだの絵本」の方が詳しく書いてあります。
また近々本の感想を記事にする予定です。
「おちんちんの話」著者情報と本の概要
基本情報 | |
---|---|
著者 | 山本直英 |
絵 | 有田論也 |
出版社 | 子ども未来社 |
初版発行日 | 2000年12月25日 |
ページ | 35ページ |
サイズ | 29.8cm x 21.2cm x 1.2 cm |
「おちんちんの話」の感想
主人公の太郎くんの質問が子供らしくていい
どこのご家庭でもお母さんが困る子供からの質問ってありますよね。まさにオンパレードです。
「とうさん このあいだね ボールがあたったら とてもいたかったよ」
「それはね 男の『きゅうしょ』だからだよ」
「きゅうしょ」とは たいせつなところ といういみだそうです
だから ボールがあたると とても「いたい」とおもうようにしてあるのです
引用元:「おちんちんの話」14ページより一部を引用
だから痛むようにできているのね!!!
笑っていいところではないのでしょうけれど、思わずクスっとしてしまう・・・
これで子供からなんでここはこんなに痛いのか聞かれても大丈夫です、お母さん!
本にはなぜそんなに大事な場所なのに、体の中には入れず、外についているのかの理由なども書いています。
お母さんの太郎くんへの対応が参考になる
お母さんにも読んでもらいたいと思う理由の一つに、このストーリーのお母さんの対応です。
「ね なぜ 大人には ちんちんに毛がはえるの」
「はずかしいわね どうしてかな」
お母さんも こまっています
「たいせつなところだからよ あたまにも毛がはえているでしょう」
引用元:「おちんちんの話」18ページより一部を引用
息子からこの質問がきたら、太郎くんのお母さんと全く同じ反応をしそうです、私。
それでも毛の生える本当の理由が別であっても、はぐらかさずに向き合って子供と話し合うことは必要ですよね。
これについての本当のお話は「におい」が関係していると詳しく書いてありました。
さらにこちらは事前に知っておくのと知らないのとでは、驚きの度合いが違うことでしょう。
手でいじってみたら きもちよかったのです
だけど お母さんに 見つかって おこられました
「太郎 人の見ているところでさわらないでね」
おや 太郎はびっくりしました
それは お母さんは「してはいけません」と言わなかったからです
引用元:「おちんちんの話」24ページより一部を引用
お母さんが息子の自慰に遭遇してしまうところです。
お母さんにとっては息子って特別な存在なんですよ。ずっとかわいいままでいてほしいくらい。
もし遭遇してしまったら、冷静に言えるかしら・・・
親である自分が、「人前ではしないでね」と伝えてあげる事が出来てよかったと思えるようにしたいです。
内容としては小学校の4年生くらいから必要な性の知識ですが、すべての文字にふりがながあり、ほとんどひらがなで書かれているので、小学校の低学年から読めます。
表現もストレートでいやらしいところはありません。イラストもシンプルでクールな印象です。
未来に向けた最後のセリフが、子供の成長を嬉しく思えるエンディングとなっています。
最後に
この本を読んで息子も同じように成長していくのだろうと思うと、寂しいような気持ちもあります。
それでもお金の話と同様に、性の話も目を背けずに親ができる事をしたいと思ってきました。
子供たちはいろんな情報を簡単に集められる時代になりました。
特にお母さんが理解しがたい部分のある男の子には、誤った知識で誰かを傷つけてしまっては大変です。
山本さんのあとがきにもあったように、最低限の知識をつけて世に送り出したいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。